卸売業向けインストラクションコース 【コンテンツ】
卸売業の情報システム − 卸売業の情報システム体系の概要編
第60回「業務システム化の概要(その11)」
(2)発注・入荷から買掛・支払までの業務の解説
J在庫管理業務の概略
★在庫管理業務の概要
在庫管理の基本は数量管理であり在庫出納を正確に行うことです。あらゆる入出荷予定を組み込み、状態変化も組み込み、最後の入出庫で確定します。つまり仮計上に次ぐ仮計上の末、最終コミットメントで確定するという流れです。
一昔前までは多くの消費財卸売業において在庫管理が実現できていませんでしたが、現在では中堅規模以上の卸売業では正確な在庫管理ができるようになりました。
また、重要業務として棚卸がありますが、これは紙で行う場合には二人一組またはHTで行う場合にはスキャンを前提にした棚卸を行います。決算棚卸以外で毎月〜数ヶ月に一度の棚卸を行うことが多いのですが、循環棚卸【または巡回棚卸】方式を採用している卸売業が増えており、一斉に休みの日に社員総出で商品を数える姿は徐々に見られなくなりました。
棚卸作業者に対してはコンピュータ在庫を見せないやり方が賢明です。数量が違う場合、別の担当者が数えるように徹底されてきているなど、昨今では在庫精度の維持向上に高い意識が見られるようになっています。
返品の受取時には、まず不良品計上してから良品/不良品仕分けを行ってから通常在庫に戻す/戻さないを含めて判断します。このやり方はまだ企業により少しまちまちですが、これから整っていくと考えています。
K在庫管理業務の変化と課題
★遅れを感じさせない進化
近年の消費財卸売業においては在庫管理で発生する差異原因の追跡や先入先出(FIFO)と商品の消費・賞味期限日付管理、ケース保管のフリーロケーション管理も実現できており、進化を遂げてきていて進んだ産業の仲間入りを果たしています。
★さらなる進化の兆し
欠品率も物流センター責任の欠品は減少傾向で、過剰在庫も以前に比べ段違いに減ってきました。これからは、自動倉庫以外のエリアでの完全フリーロケーション管理や在庫量の最適化、商品配置の最適化などの実施が進むと考えられます。他方で企画品在庫の急増が不安材料だと思われます。
★在庫の最適化
大手を中心に在庫数の最適化、または発注数とタイミングの最適化を実現した卸売業が多くなりました。パッケージソフトを使うことが多かったものが、自社独自で開発【またはカスタマイズ】するほうが多くなりつつあります。数量とタイミングを最適化する部分は20年以上前まで大変重視されていたものの、本質的な仕入条件に合わせること、倉庫の保管要件にマッチさせること、需要予測のうちわかりきった季節商品などの手配を間違わないことなどに重点が遷移しつつあり、今後のさらなる進化がのぞめる流れとなっています。
★分割された倉庫のヴァーチャルな連携
親倉庫・子倉庫のような関係であっても在庫管理を連携させたり、季節商材を南から北から順番に入荷調整したり、従来の単独倉庫の管理だけではなく、多種多様な倉庫の相互連携ができるようになってきています。また得意先移管の際にも出荷動態をも倉庫間移動させる仕組はもはやスタンダードになってきています。

つづく【次回は第4部 情報システム開発のローコスト化の手法(企画中につき内容未定)です】



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